給与を貰っている人であればほとんどの人が貰う源泉徴収票。
このページでは、サラリーマンやアルバイトの人が貰う源泉徴収票について、サラリーマンの方が押さえておくべきポイントを解説していきます。
もくじ
源泉徴収とは
まず源泉とは、徴収する源となる給料の事を指しています。
給料からは毎月税金やら社会保険料やら引かれていますが、源泉徴収では所得税の事を指しています。
つまり、
という意味となります。
あなたが給料を貰っている時点で、既に所得税が徴収されているので源泉徴収と言われています。
所得税は前払い
ただし、毎月の給料で引かれる所得税は「おおよそ」の額です。
実際に国に支払う所得税の額はまだ正確に分からないので、とりあえず毎月徴収しています。
この所得税の額を清算して確定させるのが年末調整です。
ちなみに、毎月徴収している額は多めなので年末調整をすると戻ってくる事が多いです。
12月に貰う給料が多いのはこの為です。
源泉徴収票は年末調整の結果を知らせるもの
年末調整の結果、「給料に基づく所得税はこの額です」と証明するものが源泉徴収票です。
つまり、所得税の支払額を通知するものです。
一番右側に記載されている額が所得税の支払額となり、一番重要な部分です。
源泉徴収票の一番の目的は、この源泉徴収税額を算出する為です。
青枠は右の源泉徴収税額を算出するための情報なので、ぶっちゃけおまけみたいなものです。
青枠については、所得税を出すしくみを知らないと意味が分かりにくいです。
支払金額…収入の額。通常は通勤手当は含まれていない(後述)
給与所得控除後の金額…支払金額から「給与所得控除」を引いた後の金額です。
所得控除の額の合計額…所得に関連する控除の合計額です。
また所得税は、課税所得に対してかけれらるものですが源泉徴収票には記載がありません。
課税所得は、”給与所得控除後の金額”から”所得控除の合計額”を引くことで課税所得が分かります。
そして、課税所得に累進課税に応じた税率をかけた金額が「源泉所得税額」となります。
(実際には源泉徴収税に復興特別所得税の10.21%も加算した額が支払額となります。)
給与所得控除、所得、控除は所得税の計算をする時に使われる言葉です。
それぞれの説明については、こちらを参考にしてください。
(別リンクで開きます)
収入や手取りは分からない
源泉徴収票だけでは、1年間の収入や手取りは分かりません。
あくまで所得税の金額をだすものだからです。
その為、所得税の計算に必要ないものは除外されています。
一番メジャーなのは通勤手当です。
通勤手当は、限度額を超えなければ所得税の計算に入れなくていい事になっています。
いわゆる「非課税」です。
また、社会保険料や住民税についても源泉徴収票では度外視されているので収入や手取り額を知りたい場合は、毎月貰っている給与明細を見ないと分かりません。
金額の下はすべて補足情報
支払金額等が記載されているより下の項目は、何を根拠に所得税を算出したのかの根拠が記載されています。
上の図の様にほとんどが補足情報となります。
補足情報の欄が設けられているのは、所得税の計算では世帯構成や個人の事情が考慮されている為です。
これらは「控除」という形で、所得税を安くする効果をもたらします。
年末の時期になると、保険の証明書を提出するのはこの為です。
赤枠に記載があれば所得税が安くなるので、源泉徴収票を受け取った時は自分が該当しているかをチェックすると本当に考慮されているのかを知る事ができます。
まとめ
・源泉徴収票は所得税を計算する書類
・所得税は、毎月の給料から多めに前払いしている税金
⇒年末調整で清算して、源泉所得票を発行する
・源泉徴収票だけでは年収や手取り額は分からない
・源泉所得税の金額…ここの欄で自分の一年間で支払う所得税が分かります。
・所得控除の該当欄…自分が該当しているものに記載があるのか確認する。
⇒ない場合は、担当者に確認するか年末調整を行います。