簿記・仕訳

中古資産を取得したときの耐用年数は?計算方法は?

経理宛の書類の一つに、固定資産の取得に関するものがあります。

私の職場では固定資産の取得に関するものは大抵新品なのですが、先日初めて中古の固定資産を取得したいという旨の書類を受け取りました。

それまで固定資産は新品に関するものしか処理をした事が無かったので少しパニックになりました…が、ポイントを押さえれば処理は可能です!

そこで、今回私がポイントとした所をまとめました。

耐用年数の定め方

新品の固定資産を取得した場合は、法定耐用年数によって定められた年数を用いますが、中古資産を取得した場合は、法定耐用年数が短くなるのが普通です。

問題は、どれほど短くなるかという計算の方法です。言い換えると、その固定資産が中古資産を取得した時点からどれくらい経過しているのか?を把握する事が大事です。

具体的な方法とは?

耐用年数を求めるのは、二つの方法があります。ちなみに、その中古資産の法定耐用年数をそのまま使う方法もあるようですが、実務ではそんなもったいないことはしないと思いますので省略します。

①見積法

見積法はその中古資産の残りの使用可能期間を適正な方法で見積もった上で、耐用年数とする方法です。この場合は少しやっかいで、残りの使用可能年数をきちんと証明できるだけの書類や専門家などの調査が必要となります。お安く資産を取得するために、中古資産を取得しようとしているのに、調査をかけるだけの時間とコストを掛けていては本末転倒ですね。代用がきかないだとか、何か特別な理由がない限り見積法を使うことは少ないと思います。

見積法はかなり手間が掛かることを考慮して、計算で求める方法があります。簡便法という出し方です。

②簡便法

簡便法は、公式のようなものがあり、この公式にそれぞれの数値を当てはめて耐用年数をはじき出します。

Ⅰ法定耐用年数の全部を経過している場合

残存耐用年数は、その資産の法定耐用年数に20%を掛けた数値となります。

Ⅱ法定耐用年数の一部を経過した資産の場合

残存耐用年数は、法定耐用年数から経過した年数を引きたもの。と経過年数に20%を掛けたものを合わせた数値となります。

残存耐用年数=(法定耐用年数ー経過年数)+経過年数×20%

この計算式に当てはめて出された数値に対して更に注意する事があります!!

それは、小数点がでた場合は切り捨てることです。つまり、1年未満の端数は切り捨ててしまいます。また、数値が2年未満となった場合は「2年」と定めます。仮に耐用年数近くで償却が完了しようとしていても、最低でも2年と定める必要があるという事ですね。

小数点が出た場合は…

例えば、3.4と出た場合、小数点は切り捨てて「3年」とします。

実際に計算する時には年ではなく、月に直してから計算をした方が都合がいいです。

法定耐用年数の求め方の例

2011年10月に取得された法定耐用年数8年の機械装置があるとします。

2017年4月に上記の機械装置を中古資産として購入した場合、法定耐用年数は以下のようになります。

2011年10月から2017年4月までの経過年数は5年7ヶ月となります。

これを月に直すと67か月です。

残存耐用年数=(法定耐用年数ー経過年数)+経過年数×20%

…に当てはめると、96か月-67ヶ月+13.4か月=42.2か月となり、年にすると、3.533…となるので小数点を切り捨てて「3年」となります。

この様に計算しますが、初めに取得したのがいつか分からなければ簡便法は使えません。

初回取得がいつなのかわからない場合

この場合は①の見積法に頼らざるを得ません。調査やその資産の構造、型式、表示されている製造年などを参考にして、しかるべき年数を見積もる必要があります。

まとめ

中古資産を取得を取得した場合には、新品の取得して法定耐用年数を当てはめるより少し手間が掛かりますが、経過年数が分かっていれば簡便法を使って比較的簡単に耐用年数を割り出すことができます。経過年数が分からない場合は見積法を使うことになります。しかし、経過年数すら分からない資産を購入することは考えにくいです。実務では滅多に無い事ですので、簡便法をきっちり抑えておけば問題ないでしょう。