雑記

人身事故を無くすためにも全国の駅にホームドアが必要だと思う理由

最近電車による悲惨な事故が多く聞かれます。

また、飛び降りや不法侵入などによる電車の遅延や事故が増えています。

もはや生活のインフラとなっていて毎日利用する人も多いなかで、この様な事が起こってしまうと電車が止まってしまい、困ってしまう人も多いと思います。

私個人もよく電車は利用させてもらっていて便利なのですが、この様な事態に巻き込まれると思うことがあるのです。

それは、ホームドアの設置!

(図は東京都にある山手線のホームドア)

駅のホームに設置されているハイテク装置です。

このホームドア、全国的にみると未だに進んでいないのが現状です。


例として、愛知県の状況を見てみましょう。

現在、愛知県にホームドアが設置されている路線はあおなみ線があります。

また、市営地下鉄である桜通線や名城線という路線でもある程度はホームドアの設置が進んでいます。

しかし、私鉄である名鉄には主要駅の名鉄名古屋駅でさえ設置はされていません。

(※名鉄は名古屋を中心に走る私鉄”名古屋鉄道”の略称です)

そんな中、国土交通省は1日の駅利用者が10万人を超える駅については、ホームドアの設置を求める措置を求めてる方針を打ち立てています。

名鉄では、名古屋駅や金山駅が該当する為、2018年の設備計画において、ホームドアの設置を検討する事を発表しました。

(名鉄が発表した2018年度設備計画書の抜粋)

この様に、今だ検討されている状態ですが、ホームドアの設置を進めようとする動きはあるみたいです。


もくじ

ホームドア設置の難しさ

とは言っても、あくまで検討段階みたいです…。簡単には設置できないのが現状となっています。

何故すんなりとホームドアが設置する事ができないのか、その理由をまとめてみました。

設置費用が膨大

ホームドアの設置費用は一般的な駅で数億円~十億円の費用が掛かると言われています。

その理由は、ホームドアの重量。

1つのドアで大体400㎏あると言われていて、それに耐えうるだけの地盤が必要となるのです。

地方の駅だと、この様にホームがコンクリート一枚で支えられているものが未だに沢山あるのが現状。

この駅にホームドアを設置しようとなると、地盤から改装が必要となる為、費用がかさんでしまうという事なのですね。

車両ごとにドアの位置が違う

また、車両ごとにそもそものドアの位置が違うという点も挙げられます。

東京の山手線や地下鉄にホームドアが設置されている所は、ほぼ同じ場所にドアがある為設置がされやすい環境が整っています。

問題なのは、複数の鉄道会社が一つの路線を使用している場合です。

良くあるのは、地下鉄なんだけど連絡路線として私鉄も走っているというパターン。

私の住んでいる愛知県の地下鉄鶴舞線は、市営地下鉄と名鉄両方の車両が行き来しています。

この場合、車種が全く違う為、ホームドアの設置が難しいという現実があります。

[voice icon=”https://denknit.link/wp-content/uploads/2018/03/IMG_5051.png” name=”やわめ” type=”l fb”]ホームドアを設置する場合は車両から変えないといけないという事か…[/voice]

同じ鉄道会社でも普通や快速によって微妙にドアの位置が異なる車種もあり、それらに対応するのに四苦八苦せざる負えない状況となっているのが現状です。


それでもホームドアの設置が必要だと思う理由

この様に費用が掛かることが主な理由だとは思うのですが、個人的には設備投資にお金をかけてでも設置するのがいいと思います。

何故ならホームドアの設置は「究極の安全対策」と言われているからです。

転落事故の難しさは、駅員などを配置したとしても事前に気付けない=未然防止ができないという所です。

山手線ではホームドアの設置以降、転落や自殺による電車事故が一件も発生しなくなりました。

安全に運用され、遅延なく電車が動く為には長い目でみても有効だと思います。

通過駅にこそホームドアの設置を増やしていくべきだと思う

国土交通省は一日10万人以上の駅にホームドアの設置を求める方針ですが、10万人以下の駅にも進めて設置をする事が重要だと思います。

その中でも、主要駅ではない通過駅にもホームドアの設置を進めていく事も必要だと思います。

通過駅はものすごい速さで電車が通過していくので、安全とはとても言い難い場所が沢山あるのが現状です。

この様な場所に進んで設置できる、軽量のホームドアや簡易式の開発が進むといいですね…

ただ、現在では”昇降ロープ式”というものがホームドアの設置の課題を克服するものとして、注目されています。

(近鉄線・大阪阿部野橋駅での実験の様子)

水平に設置した5本のロープを昇降させる「昇降ロープ式」で、ドアの数や停止位置の違いに対応できるのが特徴です。

この様な形で普及が進むといいですね。今回は以上です。